車を売却しようと考えた時になるべく高く売りたいと思うのが普通でしょう。
そんな時に思いつく方法が複数の買取店に査定をしてもらうこと。
しかし1社1社査定を依頼していては時間も手間もかかってしまいます。
そこでオススメなのは複数社の査定を同時におこなうことです。
ですが今まで同時査定を依頼したことがない方は
- 車の査定を複数社同時に頼んだらどうなるのかな?
- 同時査定をしてもらえば高く売ることができる?
- 同時査定を依頼する方法を知りたい
などさまざまな疑問が出てくると思います。
そこで車の査定を複数社同時にしてもらう方法やメリット、デメリットを詳しく解説しましょう。
車の査定を複数社同時にしてもらうとは?
まずは車の査定を複数社同時にしてもらうことがどんなことなのか説明します。
それは複数の買取店に同日の同時間に査定をしてもらうことです。
通常は買取店に出向いて査定を受けますが、その方法では複数社の査定を同時に受けることはできません。
しかし出張査定に来てもらえればそれが可能です。
つまり複数の買取店の査定員が一か所に集まることになります。
何社もの査定員を同じ時間に同じ場所に集めて査定することは、「失礼ではないだろうか」「気まずいのではないだろうか」と心配になるかもしれません。
しかし買取店にとって、同時査定はよくあることなのです。
ただし買取店もこうした事態に対応する策を持っているため事前に準備しておくことが大切です。
車の査定を複数社同時に依頼するメリット・デメリット
複数の買取店に同時に査定をしてもらえば、車が高く売れると考えるでしょう。
しかしこのようなメリットには必ずデメリットもあるため、それを知った上で利用するべきかを検討するのがいいでしょう。
そこで車の査定を同時にすることのメリットとデメリットを紹介します。
同時査定のメリット
- 1回の査定ですべての査定額がわかる
- 同じ場所で査定することによって競争心が働く
同時査定のデメリット
- 査定員が談合した場合に高く売れない可能性がある
これらのメリットやデメリットを詳しく紹介しましょう!
1回の査定ですべての査定額がわかる

車の査定を複数社同時にしてもらうことのメリットに「その日のうちにすべての査定額がわかる」というのがあります。
すべての買取店の査定価格が同時に出るので、その場で比較して売却先を決められるのです。
たとえば自分で複数の買取店を回って査定を受けると、すべての結果が出るまでに数日必要となります。
査定員が自宅に来てくれるのは出張査定ならではのメリットといえるでしょう。
同じ場所で査定することによって競争心が働く

もう一つのメリットに「競争原理が働きやすい」というものがあります。
査定する側からすれば査定する場所にいるのは、他社の査定員です。
売却する車は1台しかないため、なんとしても買い取りたいと思っている査定員は少しでも高い査定額を提示します。
たとえばA社が査定額を80万円と提示したら、それを聞いたB社が90万円を提示します。
それを見たC社が95万円を提示したところで、最初のA社が100万円を提示。
このようにそれぞれの査定額を見て価格がつり上がっていくのです。
この時に車の査定を複数社同時に依頼することは、オークションのようなイメージだと思いませんか?
売却する1台の車をそれぞれの査定員が競り合うため、オークションに近い状態となるのです。
その結果として車を高く売ることができるので、大きなメリットといえるでしょう。
査定員が談合した場合に高く売れない可能性がある

これだけのメリットがある同時査定ですが、デメリットもあります。
それが査定員同士が談合をしている可能性があることです。
自宅に出張査定に来た査定員が顔見知りということもあるので、その場合は車を高く売ることができなくなります。
談合とは、査定員同士が事前に打ち合わせをして予定通りの結果になるようにシナリオを作っておくことです。
もし査定にきた買取店がある程度情報を共有していると、「今回はA社に50万円で買取成立させよう」といった打ち合わせをしている場合があります。
本当はもっと高く売れる車であっても、査定員が全員顔見知りだと安く売却してしまう可能性があるでしょう。
結果的に最高価格は50万円となってしまい、相場以下で車を売ることになってしまうかもしれません。
しかしこのデメリットは、安いと思ったら断ってしまえばいいのです。
一度同時査定をしてもらい、査定額に納得できたら売却すればいいだけ。
もし査定額が安すぎると思ったら別の買取店に査定してもらうようにしましょう。
車の査定を複数社同時にしてもらう流れ
初めて車を売却するのでやり方がわからないという人のために、複数の買取店に同時査定してもらう方法を紹介していきます。
具体的なポイントは以下の2つです。
- 複数の買取業者に時間指定をして同時に査定してもらう
- 先に査定をする時のルールを説明する
ではそれぞれの流れを紹介してきます。
複数の買取業者に時間指定をして同時に査定してもらう

まずは複数の買取店を同じ時間に集める必要があります。
その時にかならず出張査定を依頼して、すべての買取業者に対して同日同時刻を伝えましょう。
すべての買取店に来てもらわないと意味がないので、「店舗に来てほしい」「違う日にしてほしい」といってきた買取店は断っても構いません。
先に査定をする時のルールを説明する

実際に査定をしてもらう日に、買取業者がすべて集まったら必ずルールの説明をしましょう。
たとえば最低限説明しなければいけないルールは
- 希望金額以下では売らない
- 名刺の裏に査定価格を書いてもらう
- 上位2社で最後の交渉をする
といったことです。
まず「この金額以下で売らない」という最低価格を決めておく必要があります。
そのためには相場価格が調べられるサイトで、売却する車の相場価格を調べておきましょう。
そこでのたとえば相場価格が70万円だとしたら、各社に「70万円以下では売らない」と伝えておきます。
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最低限の売却価格を伝えたら、談合を防止するために査定額を名刺の裏に記入して渡してもらうように伝えましょう。
そうして出た査定価格の上位2社に、最終的な価格交渉をすることを伝えて事前準備は完了です。
実際の流れを会話にそって紹介

ここからは車を同時査定する時の流れを紹介していきます。
この時に想定する条件としては
- 事前に査定相場を調べ70万円が相場価格とわかっている
- 依頼した買取店は「A社」「B社」「C社」「D社」の4社
- すべてての買取店は同日同時刻に自宅へ出張査定ができる
となります。
では買取店がそろったら下記のように買取店へ伝えましょう。


ルールの説明が終わったら各社が査定をして、その結果を名刺の裏に記入していきます。
各社の査定時間は30分〜1時間ほどだとおもっておけばいいでしょう。
すべての査定結果を受け取ったら、売主は全員の前で名刺を見せて結果を発表します。

こうして4社から2社に絞られました。
あとは上位2社に対して、どこまで価格を上げることができるのか交渉することになります。


この時に買取店へ自分の思っていることがしっかり伝わっているので、査定員は上司に「同時査定をしてもう少しで交渉が成立しそう」と伝えるはずです。
そうすれば限界価格を提示するように指示があるはずです。



ここまでが車の査定を同時にする流れです。
ポイントは上位2社を最後にもう一度競争させることで、確実に最高価格を引き出すこと。
また最後に断りを入れた買取店が再びその金額以上を提示してくることもあるので、その場合は引き続き交渉をしましょう。
車査定の交渉については下記記事でさらに詳しく解説しています。
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まとめ:車を高く売るには同時査定を依頼しよう
ここまで車の査定を複数社同時にする方法を紹介してきました。
同時に複数の買取店から査定をしてもらうことで、競争心が生まれて売却価格が通常よりも高くなる可能性が高くなります。
しかも一度に買取店を集めるので時間と手間も省けます。
車を高く売りたいと考えている方は、同時査定を利用してみましょう。
またここまでのポイントをまとめました。
- 車の査定を同時にするのは「買取店を複数社同時刻に集めて査定してもらう」こと
- 複数社に同時査定をしてもらうことで競争心が生まれて査定額が高くなる
- 同時査定の前に車の査定相場を調べておくこと
- 最初にルールを説明して交渉すること
- 最後は上位2社を再競争させて最高価格を引き出す
これだけはしっかりと理解した上で実行しましょう。
大事なのは強気に交渉をすること。
決して査定員の勢いに押されてはいけません。