車を売却しようと思っている時に「車の保険はどうなるのかな?」と疑問をもったりしませんか?
たとえば
- 車の売却を考えていて保険をどうすればいいか悩んでいる
- 車を売却する時に保険の手続き方法がわからない
- 自賠責保険と任意保険の何が違うのかわからない
などのことがあると思います。
車に乗るためには保険に入らなければなりません。
しかし車を売却する時に保険をどうすればいいのかわかっている方は少ないと思います。
また保険には法で定められた保険とそうではないものがあり、補償内容や保険金の額も大きく違います。
それだけややこしい保険なので、「自動車保険ってどんな種類があるの?」「車売却時はどんな手続きが必要なの?」「保険のことをいろいろ聞いたけど何もわからない」などの疑問もあるでしょう。
そこでこれら疑問を解決できるように、それぞれの保険がどう違うのかをわかりやすく紹介し、車を売却する時にそれらの保険をどうすればいいかの手続き方法も解説します。
車の売却に必要!「任意保険」「自賠責保険」の手続き
車に乗る時に欠かせないのは「保険」。
保険に入っていれば万が一の時に発生する多額の賠償責任を肩代わりしてもらえるため、必ず加入しておきたいでしょう。
そんな保険は車を購入した時に加入している人がほとんどですが、知識がない人の方が多いと思います。
そこでまず「車に関わる2つの保険の種類」と「車の売却時にそうすればいいのか」を紹介しましょう。
車の保険は「自賠責保険」と「任意保険」の2種類

車には2種類の保険があります。
それは加入する義務がある「自賠責保険」と、自分の意思で加入する「任意保険」というものです。
それぞれどんな役割があるのか簡単に説明します。
自賠責保険は最低限の保険
自賠責保険は正式に「自動車損害賠償責任保険」といい、法律によって加入が義務付けられています。
そのため「強制保険」いわれていて、すべての車が加入しています。
加入自体は各保険会社の代理店がおこなっており、各社のディーラーや中古車販売店でも加入が可能です。
また新車購入時や車検点検時に同時加入していることがほとんどです。
保険料は加入する期間によって違ってきますが、その違いは下記の通りとなっています。
種類 | 12ヶ月 | 13ヶ月 | 24ヶ月 | 25ヶ月 | 36ヶ月 | 37ヶ月 |
自家用乗用車 | 15,520円 | 16,380円 | 25,830円 | 26,680円 | 35,950円 | 36,780円 |
軽自動車 | 15,130円 | 15,960円 | 25,070円 | 25,880円 | 34,820円 | 35,610円 |
自賠責保険に加入していれば、事故で怪我をさせてしまった時は最大で120万円、後遺障が残る場合は最大4,000万円が支払われます。
任意保険は自賠責保険で以外の部分を補償する
先ほどの表を見るとわかりますが、自賠責保険は補償額が低めです。
たとえば死亡事故をおこした場合は、損害賠償額が1億円を超えることが多いので自賠責保険の最大3,000万円では足りません。
そういった時に自賠責保険で補えない部分をサポートするのが任意保険です。
任意保険もディーラーや中古車販売店で加入することができます。
なお保険料は特約や条件によって変わります。
またこれらの保険は基本的に車両に対して付いているものです。
たとえば買い替えなどで車の売却をする時には、保険の手続きをする必要があります。
ではその保険をどうすればいいのか、下記の4つにわけて解説しましょう。
- 車を買い替える時の手続き
- 車を売却する手続き
- 車をあげる時の手続き
- 廃車にする時の手続き
それぞれどんな手続きが必要なのか確認します。
車を買い替える時の手続き

車の買い替えは「車を売却して次の車を購入する」場合です。
なお自賠責保険は基本的に返金されることはないので、自賠責保険の手続きは必要ありません。
手続きはディーラーや買取店がおこなってくれます。
問題なのは任意保険で、「車両入替」という作業をする必要があるのです。
車両入替の方法
任意保険は基本的に、契約者本人へ「等級」という者が与えられます。
この等級は事故がない年数に応じて与えられ、等級が高くなるほど年間の保険料が割り引かれるというものです。
そしてこの等級を次の車に引き継ぐため、車両入替をおこないます。
具体的な方法は、車の売却が決定した時点で代理店に連絡し、車の納車日が決まっていれば日程を伝えて、任意保険の契約を切り替えることを伝えてください。
そして納車日までに車検証のコピーを提出して、納車日には任意保険が切り替わるように契約を変更してもらいます。
なお車両入替に必要な費用は無料です。
車を売却する手続き

車を売却するだけで買い替えをしないこともあるでしょう。
そんな時も先ほどと同じで返金などはありません。
また手続きもディーラーや車買取店が代行してくれます。
なお任意保険に関しては、「中断手続き」というものが必要です。
中断手続きをする方法
先ほどの解説のとおり、任意保険には等級というものがあります。
この等級は最大で10年間は保存することが可能です。
そのために必要な手続きが「中断手続き」となります。
この中断手続きは代理店に手続きをしたいことを伝えるだけ。
そして中断証明書発行依頼書に必要事項を記入して保険会社に返送します。
保険会社によっては譲渡証明書などの提出が必要な場合もありますが、基本的には中断証明書発行依頼書の提出だけでいいでしょう。
車をあげる時の手続き

たとえば家族や友人に車を譲渡する時、ディーラーや買取店に依頼しないので、自賠責保険の切り替えは自分でする必要があります。
自賠責保険の名義変更手続き方法
自賠責保険は車の保険なので、家族や友人に車を譲渡するなら名義人を変更しなければなりません。
自賠責の名義変更には「自賠責保険承認請求書」といった書類が必要です。
多くは自賠責保険の保険証券に書かれているカスタマーセンターに電話すればもらうことができます。
譲渡人と譲受人の印鑑を押印して必要事項を記入したら、自賠責保険の保険証と車両の譲渡証明書を提出してください。
書類が確認できれば自賠責保険の名義変更が完了します。
任意保険を切り替える方法
任意保険は車を譲渡した後に、自分がどうするのかで変わってきます。
たとえば車を買い換える場合は、車両入替の手続きが必要です。
車両入替の方法は先ほどのとおりで、保険会社に電話をして手続きをするだけ。
また譲渡した後に別の車に乗り換える予定がない場合は、中断手続きをして保険の等級を継続しましょう。
廃車をする時の手続き

車の買い替えしないで単純に廃車にする場合は、自賠責保険の返金を受けることができます。
しかし廃車にしただけでは返金されないので、返金方法を確認しておきましょう。
自賠責保険を還付してもらう手続きの方法
自賠責保険は12ヶ月か24ヶ月以上の先払い制です。
そのため車検が残っている状態で廃車にすると残りの額を返金してもらえます。
まずは自賠責保険の保険証に記載されているカスタマーセンターに連絡をして、還付手続きができる営業所を確認します。
営業所に時には、車を廃車したことを証明する「一時抹消登録証明書」か「登録事項証明書」を持ってきましょう。
この書類で自賠責保険の解約手続きをすれば、後日保険金が還付されます。
なお営業所には必ず認め印を持参していきましょう。
以上が車を売却する時の保険手続きに関する方法です。
自賠責保険は法で決められている保険なので、任意保険に比べて手続きの自由度がおありません。
まとめ:車を売却する前に保険をしっかり見直そう
ここまでの解説で車を売却する時に保険はどうしたらいいのかわかったと思います。
車を売却する時の保険は
- 保険の種類は「自賠責保険」「任意保険」がある
- 自賠責保険は必ず加入する保険
- 保険の手続きは売却する方法によって変わる
- 自賠責保険は廃車の時だけ還付される
- 任意保険は途中解約しても等級をそのままに出来る
といったことを覚えておきましょう。
自賠責保険はどこの保険会社でも同じなので、ディーラーや車買取店で手続きを代行してもらいましょう。
なお車を譲渡する時だけ、自分で手続きをする必要があるので注意しましょう。